POP UP WORKSHOP vol01
”アップサイクルワークショップ”
at 鳥取県智頭町

鳥取県智頭町 みたき園の森

2023 2 月~5 月に、鳥取県智頭町よりご依頼いただき「アップサイクルワークショップ」の講座と販売展示を実施しました。

鳥取県智頭町は2019 年にSDGs 未来都市に選定されています。

SDGs 未来都市は、内閣府が選定する、地方創生SDGsの達成に向け、優れたSDGs の取組を提案する地方自治体です。また、その中で特に優れた先導的な取組を「自治体SDGs モデル事業」として選定して支援し、成功事例の普及を促進する取り組みも進められています。

そんな、SDGs 未来都市の取り組みの一環として、智頭町では、アップサイクルに注目をしました。

アップサイクルとは、古くなったものをアイデアやデザイン、テクノロジーの力で新たな価値を生み出すのものへつくりかえること。

智頭町では、町民が活用できるアップサイクル工房とアップサイクルされたプロダクトの展示販売ができるアップサイクル拠点の整備を検討しています。併せて、ソフトの取り組みとして、アップサイクルのスキルを地域で醸成し、アップサイクル拠点を活用する人材の発掘、育成や、コミュニティづくりを進めているのです。

実践的にアップサイクルを学ぶことができるワークショップ企画の依頼が、この度、Dress Narrative にお声がけいただけることとなったのです。

これまで、自身のアトリエで洋裁ワークショップを実施してきましたが、Dress Narrativeにとって、初めての出張企画の依頼。

智頭町役場の方と打合せを重ね、全2 回のワークショップ講座とイベントでの展示販売を行うことになりました。

WORKSHOP 01
2023/02/15

今回のプログラムは、アップサイクルについて学ぶだけでなく、実際に参加者のみなさんの手で製作をし、展示販売まで行う企画。

「参加者は集まるだろうか…」と心配をしていましたが、雪が降る中、10 名を超える方に参加いただき、第1 回目のワークショップを行いました。

 

智頭町のみなさん、10名ほとに集まっていただきました

スライドでアップサイクルプロダクトの事例を紹介したり、アップサイクルの方法をまとめた本を見ていただいたりと、実践に役立つ情報をレクチャーしました。

いろいろ事例を紹介していると「これ作ってみたい!」「これ欲しい!」という声が聞こえ、どんどんみなさん前のめりに…

レクチャー後、アップサイクルのアイデア出しを行いました。

事前に、参加者のみなさんには「アップサイクルしてみたいものを持参してください」とお願いしていました。

「この端布が使えるんじゃないか」「この着物と帯で何かつくれないだろうか」と、テーブルの上に次々と出てくる出てくる!

次回までにアップサイクルのアイデアを検討し、可能であれば試作までやってみましょうと、アイデアのイメージやヒントを得たところで終了しました。

「何がいいかな…」と悩む方や「作ってきます!」と宣言して帰る方もいて、実践することに前向きな方ばかりでした。

  • 生地をみながらおしゃべりするとアイデアがたくさん

    WORKSHOP 02
    2023/03/01

    2 回では、参加者のみなさんのアイデアについて、デザインや技術アドバイスをしながら、プロダクトをブラッシュアップしていきます。

    事前に、参加者のみなさんにご自身のアイデアを書き出したシートを提出いただき、必要となるであろう道具や材料を準備し、職業用ミシンもアトリエから持ち込みました。

    アトリエから持ち込んだ商業用ミシン

    当日、一番乗りの方は、作ったウサギの人形と「何をつくればいいかしら」と着物とベストを持って来られました。

    普段から洋裁をする方で、人形やカバンをよく作るそうなのですが、どうやら着物をワンピースや何か別のものにアップサイクルしたいけど、どうすれば作れるのかがわからないとのことでした。

    まずは羽織ってみて、サイズ感やどんな服にしたいかを考えました。

    柄がとっても素敵な大島紬。

    ワンピースかコートかな…と方向性が決まったところで、着物の襟を外したり、袖や裾を裁断したりと、着物のかたちを活かしながらも、洋服へと形状を変える準備をします。

    ワンピースとするには、少しタイトかな?ということで、最終的にコートとすることに。

  • 大島紬の着物をコートにリメイク

    参加者さんだけでは「どこからどう手をつければいいか…」と悩んで止まってしまうところを、的確なアドバイスができるのが、Dress Narrative の強み。

    その後も、着物からワンピースを作りたい、端布からアクセサリーを作りたい、端布からつけ襟を作りたいと、それぞれのアイデアをかたちにできるようアドバイスをしました。

    方法を学んで自身で実践する方、一緒に作りながら学ぶ方など、限られた時間の中で、みなさんたくさんのスキルを身に付けて帰られました。

  • つけ襟やワンピースなど、思い思いにリメイクなどを施していきました

    POP UP 「森のレストラン ちずの庭」のオープニングイベントへの出店
    2023/05/06

    ワークショップは全2 回で終了しましたが、実践したものを展示販売する場として、5 月に智頭病院一階にオープンする「森のレストラン ちずの庭」のオープニングイベントへ出店しました。

  • 智頭病院にオープンした「森のレストラン ちずの庭」

    イベント初日に参加し、ワークショップ参加者のアップサイクルプロダクトの販売と展示、Dress Narrative で取り扱っているアップサイクルプロダクト「poRiff」を販売しました。

  • POP UP SHOP でアップサイクルプロダクトを展示販売

    また、アップサイクルを体験できるワークショッププログラム「ピンクッションづくり」も開催しました。手縫いでチクチク、おしゃべりしながら手を動かすのは楽しい時間です。

    参加者の方が覗きに来られて、別の参加者がつくったプロダクトを見て感心されたり、たまたま商品を手に取った方にワークショップのお話やアップサイクルの説明をして驚かれたりと、アップサイクルが徐々に浸透すればと思います。